本記事はグレード5 Ti-6Al-4V製締結部品の選定ガイドです。FILTUREのチタン締結部品はグレード5のみで、純チタンは対象外です。材料、完成部品の機械的要求、締結設計を合わせて確認してください。合金名だけで規格適合性や用途適合性が保証されるわけではありません。
なぜTi-6Al-4Vが締結部品に使われるのか
グレード5は比較的低い密度と高い比強度を備えています。ただし、900~1100 MPaとA4-80の800 MPaを比較して「引張強さが約2倍」とするのは誤りです。製品形状、材料状態、試験条件をそろえて比較してください。耐食性も合金名だけでなく、流体、濃度、温度、すき間形状に左右されます。
利用可能な頭部形状と構成
選定対象には六角ボルト、六角穴付きボルト、ボタンボルト、皿ねじ、スタッド、ナットなどがあります。頭部形状、ねじ、長さ、相手部品、図面規格を指定してください。頭部形式だけで耐荷重や在庫の有無は判断できません。寸法と数量はFILTUREに確認が必要で、M3~M24の全範囲供給を一律に保証するものではありません。
ねじ規格
メートルねじかインチねじかを明示し、ピッチ、公差等級、かみ合い長さを指定してください。ASTM F468とF467はそれぞれインチ系の締結部品とナットを対象とし、F468MとF467Mがメートル系の対応規格です。インチ規格をメートル寸法に一律適用しないでください。注文前に規格の版と完成品要求を確認します。

グレード5締結部品の機械的要求
グレード5の代表的な密度は約4.43 g/cm³です。引張強さ、耐力、伸び、硬さは完成締結部品の規格、寸法、状態に応じて指定し、合意した書類で確認します。棒材の一般的な数値だけではボルトの許容荷重は決まりません。使用温度は予荷重、クリープ、使用時間、環境、緩み止めインサートなどを考慮して評価します。

Ti グレード5 とステンレス、Inconel 718 の比較
A2とA4は異なるステンレス締結部品の材料区分です。一般にA2は304系、A4は316系に対応します。70や80などの強度区分は機械的要求を示し、合金名とは別の情報です。グレード5、ステンレス、Inconel 718は同じ荷重条件と環境で比較してください。金属材料の酸化限界温度を、そのまま締結部品の使用可能温度とみなすことはできません。
業界別用途
海洋、化学設備、軽量機械用途では、荷重、疲労、腐食、温度、相手材をそれぞれ評価します。航空宇宙や医療用途には別途の認定、トレーサビリティ、案件ごとの承認が必要で、工業用グレード5製品が自動的に航空用・インプラント用になるわけではありません。座金、インサート、周辺構造を含む締結部全体で、異種金属接触腐食と焼付きのリスクを確認してください。
表面仕上げの選択肢
必要な清浄度、表面粗さ、コーティングを図面で指定してください。洗浄、陽極酸化、めっき、PVDは異なる工程で、相互に置き換えられるものではありません。対応可否、膜厚、寸法への影響、使用流体との適合性は注文ごとに確認が必要です。本記事で銀・ニッケルめっきやPVD加工の供給を保証するものではありません。
焼付き防止の実務ポイント
チタンは焼付きやすい材料です。乾いた状態でチタンボルトをチタンナットへ締め込むと、ねじ面が圧力下で凝着し、外せなくなることがあります。実務では、耐焼付き剤、適切なめっき、ワックス/PTFE潤滑のいずれかを、使用環境に合わせて選ぶのが一般的です。
FILTUREのチタン締結部品と加工部品はグレード5 Ti-6Al-4Vのみです。図面、数量、使用条件、必要な検査書類をお送りください。寸法、公差、仕上げ、適合要求は見積書で確認します。本ガイドの一般説明は納入条件の保証ではありません。